ヘーゲルは末恐ろしい。
人間の本質は「労働」にあるということ。
 
そのニュアンスは人間の自己としての単なる働きかけにあるとしても。つまり「仕事をする」という意味での「arbeit」ではないにしても、この語を選んだヘーゲルには未来を見たある直観があったのでないかとうがちたくなる。それは現行の高度資本主義社会における自己としての人間の行為を表現するにぴったりの概念であるからだ。150年前のヘーゲルの一撃。